Oracle:16-3:真相

ガレック  2006-12-09投稿
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第6ディメット暦187年14月03日
〜均衡を保つ街 サリュトス・デクロス側〜








「こんなところにいたら風邪をひきますよ、禅煌さん。」

「……………エルク殿か。『こんなところ』では読者に伝わらないのではごさらんかな?」

「流石に屋根の上に居るなんて思いもしませんでした。」

「…………フフ、考え事をするにはここが一番良い。」

『…………ば か な 真似は  止めなさーい!!!!!!……………』

「…………あの声、レイラのですね。」

「そうですな。」

「ところで、さっきの『考え事』って何ですか?」

「明日、それがしが話す事は少し人間の常識から外れている、それを彼ら……無論エルク殿も理解なされるかどうか……………」

「ハハ、そう言うの『杞憂』って言うんですよね。
………………僕はともかく、彼等なら理解できる筈です。
すんなり…とは行かないでしょうけど、必ず彼等は理解できます。」

「ハハハ、杞憂でござるか。………エルク殿、ありがとうござる。」

「いえ、とんでもない。」




「そろそろ降りないと本当に風邪ひいちゃいますね。」

「そうですな。」

















第6ディメット暦187年14月03日
〜??????????????〜



薄暗く、広大な部屋の天井を突き破るかのように、様々な機械が置かれている。

「どうだい、アストンは。」

「あっ、オーレン様、オーレン様が素早く回収なさったので一命を取り留めました。」

「……そうか、で、剣士協会に登録されている剣士の中の………リオン・ライオットのデータが見たい。」

「はい、かしこまりました。」

そう言うと白衣の男は巨大なキーボードのエンターキーを押す。
すると、これまた巨大なスクリーンに大量の名簿が現れ、その中の1つがピックアップされる。

「こちらでよろしいでしょうか?」

「ああ。

リオン・ライオット……剣士になってまだ一週間程……デクロス王国の王族の末流にして、ライオット流剣術の家本の息子、既に免許皆伝されている……………か。」

「これがどうかしましたか?」

「……いや、……………このデータをROMに焼いてくれ。…………グレンに見せる。」

「はっ、かしこまりました。」

「王族…………か。」





第16-3話『真相』続



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