「会えなくて淋しい。」「もぅ、私達会えないの?」
彼女からのメールがくる度に辛くなった。
幼なじみである男友達のアキに連絡をとった。
事の次第を全て話した。
「俺なら、今の彼女を選ぶな。」アキは答えた。
高校時代から付き合ってきて、別れた時期も忘れられなかった。そんな今の彼女をフってまで、新しい女を選ぶのかと、問われた。
「俺もどうしていいか分からなくなってる…。ただ、どちらかを選ぶ事ができない…」
アキは、「ただ最後は選ばなアカンねんで」
「わかってる…」
あの人は、どうしているだろう…。僕の心は、あの人でいっぱいだった。
「今週、会いに行っていいですか?」
「了解です」
彼女を苦しめても、僕の傲慢な思いは、止まらなかった。
そんな自分勝手な僕を責める様に、現実は進んでいった。
あの人との約束の日、彼女からメールで、
「もう私達、これ以上会わない方がいいね…」
と送ってきた。
すぐに彼女に電話すると、会って話して欲しいと彼女の鳴き声が、聞こえた。
「ごめん。彼女とトラブった。今日会えない」
僕の思いとは別に、あの人と僕の距離はどんどんひらいていった。