村瀬慎は仙台で生まれ父親が大手の総合商社の貿易関係の会社を持つ一部上場のエリートである。その息子だが父親の会社は継がず何故か運送会社で働いている一見変わり者である。そんな彼は学生の頃から野球が好きでずっとやってきた 高校も野球の名門校から沢山誘いがあったがそれを断りその頃声をかけてくれた監督があまりにも熱心だったという理由で決めた高校に行き、初めて甲子園に出場したが一回戦負けだった育ちがよく苦労はしたことがないせいか人当たりもよく誰からも好かれる少年だった。実家は千葉にあり大きなマンションに母親が住んでいるが、慎は結婚していて妻と子供が二人いた。慎の妻は慎よりも五歳上で29歳。子供は２歳と１歳で男のコが長男の卓（たく）女の子が玲奈（れな）二人とも母親に似ている。妻の真由子（まゆこ）は専業主婦で慎は真由子に全てを任せて働いている。そのせいか真由子は口煩く、何でも仕切るタイプの女性だ。慎はそんな妻に嫌気がさしていた。適当に浮気もしたりそんな生活を満喫していたある意味結婚なんてこんなものだろうと慎は思いこんでいた。
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