フォローする柚木に慎はほっとした顔でニッコリ笑った。「あのさ、今から会食会行くよね?俺とヒロと同じテーブルに席空けといたからさ、行き帰りはタクシー使うから酒も飲めるし安心して」優しく気づかう慎の言葉にますますキャンセルしずらくなり思わず「うん、ありがとう、あ、すみません、お願いします」と柚木は返事をした。「敬語なんか使わなくていーから、俺も使わないよ」慎は笑って言った。ヒロは二人のやりとりをあまりおもしろくはなかったが黙って聞いていた。柚木は物凄く周りの空気を読むのが早いのでヒロのそんな雰囲気も悟り、「ヒロ、今日は沢山飲もうね!」とはしゃぐ振りをした。ヒロは又ニッコリ笑いながら「おう、カラオケとかも行っちゃうか!」と柚木の手を引っ張った。すると慎も逆側の手を繋ぎ「柚木と友達になったパーティだぁー!」と大きな声で叫んだ。柚木は複雑な気持ちで心の中で子供達に何度も謝った。「まいちゃん、かすみ、ごめんね今日だけだから」そして三人はタクシーに乗り現地へと向かった。到着すると既に人数が集まっていた。慎は二人を先にタクシーから降ろし精算をした。柚木は慎に「割り勘にしましょう」と言って1万円札を出した。