Jumpin' Five 36

曽根菜由美  2006-12-09投稿
閲覧数[338] 良い投票[0] 悪い投票[0]

 あっという間に、家の近くの小学校まで来た。たいていの車はここで止まってもらっている。
「ほんとうについでとはいえ、遠くまでありがとうございました。」
「いいえ。また次週に。もう少し元気な曽根さんにお会いしたいです。」
「あ…はい。わかりました。では、おやすみなさい。」
最後の進一さんの一言が気になった。
 今日は、やはり練習に来るべきではなかったのか…。人数が揃えばいいってものではない。揃っている人間が機能しているかどうかである。機能しない人間がそこにいても、それはメンバーに入っていることにならないのだ。
 他人への迷惑…も、もう少し考えろっていう意味なのかも。

♪  ♪  ♪

 11月の盲学校の文化祭も終わって、12月のあたまにある市民大音楽祭に向けての練習となった。新曲をそんなにたくさん練習しているヒマはないので、文化祭でやった曲を何曲かやるのだが、この大音楽祭は陸上競技場のトラックを使って、マーチングのドリルステージを行うので、ドリルの練習はしないとならない。どうやってやるのだ?さっぱりわからんぞ。衣装は?それに、マーチングっていうことは、打楽器は、ドラムだけ譜面を変えろっていうことか?鍵盤は、ピット?私と美加は3級指導員の資格(たいしたことはない)を持っているので、歩きには多少自信あるが、その2人に歩くなっちゅーのか?あと、こんな12月のくそ寒い時期にマーチングやれってのか?酷だぞ。
 まぁ、いろいろ不安材料を抱えながら、行事に向けての練習に入った。
 美加はこの行事をもって、一旦、引退に入る。入って半年で引退とは…。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 曽根菜由美 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ