その日が、賞味期限だった。彼が好きだったから、私も好きになった、杏仁プリン。 彼は何も言わずに黙って頷いて、私の告白を聞いてくれた。彼を幸せにできなくなった、彼と一緒に生きていけなくなった、彼を愛せなくなった。彼は、ただ黙って、聞いてくれた。私より寂しがり屋で、本当はすごくつらいはずなのに。泣き虫のくせに、涙をこらえながら。 その日が、賞味期限だった。杏仁プリンと、私と、彼の…。
新着小説100作品 恋愛ミステリSFファンタジーホラーエッセイ日記ノンジャンル公募投稿作品アドベンチャー詩・短歌・俳句スポーツコメディ学園物その他管理人用