バンッ!――――――――! 僕は取っ手を回すと 思いっきりドアを蹴り跳ばした。と同時に包丁を振り回しながら叫んだ。 ―おらぁ!どうした!この野郎!…。 「お…落ち着いてっ、真っ暗で何も見えないわよ」「ハァハァ…ご…ごめんなさい、電気消えてる…。」真っ暗な部屋で彼女の声だけが聞こえて来た。 「い…今、電気着けますから、き…気を付けて下さいね」 パチン! 僕の部屋が明るくなった。 「うわっ!眩しいっ!」僕は一瞬電気の明るさで部屋全体がボヤけていたが目を細めてベットを見ると『あの女』が 膝を抱えて座っているのが見えた。