〓数分後〓
サッカー部の部室からしゅんいちが出て来た。
私はしゅんいちの横に並んでみたものの、恥ずかしさからか黙り込んでしまった。「…何だよぉ・・変なやつだなぁ。笑」しゅんいちの笑顔は私を安心させてくれる。
「何ぼさっとしてんだよ!帰るぞ…。」
私達はゆっくりと歩き出した。朝となにも変わらないのに、隣にいるしゅんいちは別人のように見えた。しゅんいちは中学の頃から友達が多く、先輩後輩にも信頼されていた。祭り事が大好きで、お調子者だけど誰かのために一生懸命になれる人…。相手のココロがわかる人。
「なぁ!アイス食いたい!!」
「子供みたい。」と笑いながら私達はアイスを食べた。他の高校生は前の電車で帰ったのか、駅には誰も居なかった。
「はたから見たらさぁ、俺達カップルだよなぁ。笑」
「ちょっ…何よ・・・冗談やめてよねぇ!!」そぉ言いながらも正直期待した。「本気」だと言ってほしかった。「好き」だと言ってほしかった…。
「ま、ありえねーけどなぁ!笑 俺達は最高の親友だからなッッ!!」
「…そぉだよ。」やっぱり玉砕!!しかもこのあと追い討ちをかけられた。
「あのさ…今日駅でしずかに会ったろ?・・あいつ元気だったか??」
私はスッカリ忘れていた。2人がつい最近まで恋人同士だったことを…。