勝てんぜよ」
「くそーちきしょー覚えてろー!」
バカ侍はまたもや小学生のような捨てゼリフを吐いて、袴を履いて、足早に去っていく。
入り口で、蝶ネクタイをした七三分けの支配人に出くわし、
「あら? お客さま、もうお帰りですか?」
「うるへー!」
バカ侍が支配人の横をものすんげぇスピードで通り過ぎると、その勢いですんげぇ風が吹き、支配人はくるくる回りました。
「あーれー!」
五重タワーに満月がかかっています。
およねはホッとしました。おももが、「意外にやるじゃん!」と竜馬のたてがみのように毛の生えた背中を思