俺は君になにをしてあげたかな?
第一話 出会い
2010年春、僕らはまだ何も知らない子供だった…
でも、僕はとっくに大人になった。と勝手に思ってた。その間違いに気付いたのはそれから3年が経過していた。
2013年、夏に彼女がいなくなるまで…
僕は本当に子供だった…
2010年春、僕は優聖学園高等部に進学した。中等部では野球をやっていた。その時の夢はプロ野球選手だった。けれど、その夢は僕の"黄金の左肩"を壊した時に消えた…
転校も考えたがそれは逃げるみたいで嫌だった。
僕は4組に入学する事になった。4組には中等部時代のクラスメートと野球部の仲間もいた。皆、俺の前じゃ野球の話を持ち込まなかった。それがかえって煩いと感じた。
本当はコソコソ話しているのも聞いた事があった。中には、自分の怪我のおかげでレギュラーに入れたことを喜んでいる奴もいた。