翌日、俺は日下部に誤った。だけど日下部は「許さないよ。神田君が野球やってなきゃ。聞いたよ…賢一から。左肩は確かに壊したけど、もう二度と出来ないわけじゃない。リハビリさえやればって。」
なんで稲葉の事を彼女が知っているのか不思議だった俺はその疑問を聞くと二人は幼なじみらしい。よく考えると稲葉が日下部を知ってる時点で気付くべきだった。
話は戻って俺の肩は確かにリハビリをやれば復帰は出来ると言われてたが、この学園は甲子園で優勝の記録があり、怪我で休めばマウンドにあがることはまず無かった。
実際、高校のハード練習で怪我をして部を休んだ人の復帰は0だった。
それを話したら日下部は意気地なし!と言った。「マウンドでプレイするのは選手なら誰でも望めるわ!でも、マウンドにあがれない人は沢山いる!でも、みんな諦めずに応援するの!野球は一人じゃ出来ないの!あなただって仲間たちと頑張ってきたから優勝できたんじゃない?!それは周りから支えてもらわないと絶対に無理な事なのよ。」
そんな颯希の言葉は俺の心奥底にあった野球の楽しさを思い出させた。
ここで俺がもし思い出してなかったら…彼女は今ここにいたかもしれない。いや、ここにいなくても…どこかで生きていられた…