」
とゆって、竜馬は団子をモグモグ食いながら、ふところから、一冊の和綴じのパンフレット『万国公法』を取り出してみせました。当時の国際法に関する本です。
「ちきしょー覚えてろー。わーん!」
「もう忘れたいぜよ、キミのことは……」
外人の死体が心なしか少し半笑いでした。
そして、さらに月日は流れ、竜馬33歳のとき、大政奉還も無事終わり、さてそろそろ本格的に貿易事業に乗り出そうか、と考えていた頃、場所は京の老舗旅館「若菜屋」です。
草木も眠る丑三つ時。中岡慎太郎と酒を酌み交わしながら、机の上に書類や伝票をひらげ