校門をくぐり、自分のクラスを目指す。
廊下でざわつく生徒達は、俺に道をゆずるように避けていく。
聡『相変わらず嫌われてんな、お前』
お前いたのか。
赤実『身に覚えがないな』
聡『本気か?今の爽やかな生徒なんてお前を見ただけで絶句して逃げ出したぞ?』
聡『明らかにお前が原因だ』
くそ…素直に否定できねぇ…。
さっさと教室にいこう。
途中、柄の悪い連中と擦れ違うが、俺を睨んでくだけだった。
2―C
我が教室に入る。
朝の教室は何かと騒がしい。
亜裕実『おはよー赤実』
津田亜裕実(つだあゆみ)が雑談の輪から一人外れて俺に挨拶してきた。
赤実『おはようさん』
挨拶を返し机に座る。
聡『おっはよぉ』
亜裕実『あ、聡君いたんだ』
あ、こいつ素で言ってやがる。
聡『いたよいましたよ!てか赤実と並んできたんだから普通分かるでしょ!』
亜裕実『聡君ってなんか透明で澄んでるんだもん』
つまり亜裕実はいなくてもいいと言いたい訳だ。
聡『そりゃ俺の心は澄んでるさ。純粋なのさピュアなのさ』
うわ、意味分かってねぇ。
流石バカ。
担任『HR始めるぞ〜!』
担任が決まり文句を放ちながら入室してきた。
さて、昼寝…否朝寝の時間だ。