家のドアを開けたとき思ったこと。
「もっと家族の顔を見ておけばよかった」
父さん、母さん、姉ちゃんの体は冷たくて…なのに、傷ひとつなかった。何が起きたのか全然分からなくて、ただ立ち尽くすしかなかった。
そんな俺に、見知らぬ少女は言った。
「手違いでした」
あの「手違い」が無かったら、今の俺はこんなことしていなかった。
―――悪魔と戦うなんてしてなかった