「今日佐藤に告るから♪」僕は青木にそぉ言って帰った。
僕は町田健太。この青木祐司とは同じ部活で、彼とは気の合う仲間だ。話題の佐藤由紀とも同じ部活で、彼女は部内で一番かわいい人だ。
6月28日、中間テストが近いため部活は休みで早く帰れた。僕はとりあえず佐藤にメールを送った。
『テストできそぉ?』僕はどうでもいい話題をした後、本題へと進んだ。
『佐藤さんは好きな人いるの?』
【いるよ♪町田君は?】
よくありそうなメールが続き…
『佐藤さんは部活の人で告られたらOKする人いる?』と送った。正直すごくドキドキした。そして「なんで送ったんだ」と呟いた。数分後、返事がきた。僕はメールを開かず、顔を枕につけてあせっていた。少し落ち着いてからメールを開いた。
【町田君か冴木君かな?町田くんは誰?】冴木克也はあまり僕の好きなタイプじゃないヤツだ。僕はこの時「よっしゃ。いくしかない!!」と思い、告った。返事はメール通りOKだった。この日僕に高校生活、最初で最後の彼女ができた。僕はすごいテンションが上がり、部活の時間が楽しくなった。青木は鎌田が好きだった。鎌田とも同じ部活で、僕は同じクラスだった。まず四人でボーリングをした。女がいると青木は強く、ストライクを次々と叩き出した。青木とは逆に僕はクソだった。投げればガーターか端っこの一本の嵐…「彼女の前でヘボすぎだ…」と思いながらも最後の一投を投げた。すると、ボールは真っ直ぐに進んでいき、端の二本が残った。まるでその二本は、この後の僕らの様に、寂しく、そして離れて位置していた。