4…幸せな時間
「愛花…」
手を振って笑う龍也がすごく可愛かった。
愛花と龍也が付き合ってから、三日がたちクリスマスになった。
愛花は待ち合わせの公園につくと、龍也がすでにいた。
10分前についたのに…
「ごめん!待った?」
「ううん…全然!」
優しい彼が笑う。
そして二人は大きなショッピングセンターについた。
店の中はクリスマスだからか、キラキラした明かりがたくさん飾ってあった。
「俺ここ行きたかったんだ…」
そう言いながら龍也が指さしたのは、小さな可愛らしいアクセサリーショップだった。
可愛い…ペアものとかたくさをある…龍也って以外なとこあるんだ…
ポンっ
愛花の肩を龍也が叩いた。
「はい…これ!」
龍也がさしだしたのは、長細い緑の箱に、赤いリボンがついたものだった。
「愛花に?」
「うん…」
優しい笑顔で龍也はそう言った。
「本当?ありがとう!開けていい?」
愛花がそう言うと、彼はこくんっとうなずいた。
中にはいっていたものは、ハートの可愛いらしいネックレスだった。
「可愛いっ!ありがとう。嬉しいよ〜!」
最高の笑顔で言った愛花を見て、少し安心したような龍也。
「愛花も龍也にプレゼントしたいから行こう?」
龍也の手をひっぱったが、動かなかった。
「いいよ!本当に欲しかったもの手に入ったし…。それ以外…なにもいらない」
ジッと見つめる龍也に愛花は恥ずかしくなる。
そんな龍也に、愛花はこの間半端な気持ちで付き合ってしまった。
いつのまにか…こんなに好きになっていたんだ…
このままじゃ、彼に本当の気持ちを伝えられない。
でも…今だったら言える…
「あの…伝えなきゃいけないことあって」
今は、本気で好きだって、伝えなきゃ…
「あの…この間の返事取り消して?」
「えっ…」
なぜか驚く龍也…
「この間…半端な気持ちだけどなんて、言っちゃったね。でもね?愛花が気付かなかっただけで…本当は、出会った日から好きだっかもしれないんだ…今は龍也のこと、大好きだし」
初めて、こんなに彼を見つめながら笑えた。
ヒョイっ
「ひゃぁっ」
急に龍也は愛花を高く持ち上げた。
「やった!今度こそ、お前を手に入れたっ。最高のプレゼントだよ!」
嬉しそうに笑う龍也を笑顔で見つめた。
愛花…もうこんなにも龍也に夢中になってる。
うまくいきすぎちゃって、いいのかな…
ううん…いいんだよね。