｢ごちそうさまっ!｣
友信はあたしより
２･３分早く食べ終わってずっとあたしを眺めてた｡
｢お前美味しそうに
食べるなあ(笑)｣
｢うるさいっ(笑)｣
｢…………あんさ。｣
｢ん-?｣
｢何で先輩フッた?
先輩ずっとヘコんでるし
すごい心配なんだけど…｣
……………………
どういうこと?
友信は先輩のことで
あたしを呼び出したの?
先輩とヨリを
戻して欲しいの………?
佳奈子も…………?
あたしと会って
話したいのかと思った。
変な期待させないでよ…
｢友信には関係ない。｣
あたしは………
あんたが好きだから
別れたんだよ?
｢関係なくねえよ!!
俺の大事な先輩だろ?｣
｢あたしもう帰る。｣
｢待てよ!｣
｢……あたしにだって
色々あるの!!｣
｢だってお前…
あんなに先輩が好きだったじゃねえか!
何かあったんだろ?
言えよ!遠慮すんなよ!｣
…………何?
もうやだよお〜………
ポロポロ…ポロポロ
｢早紀……………?
ごめん強く言い過ぎた。｣
｢ごめん本当に帰らせて!｣
あなたはそのまま…
帰っていくあたしを
黙って見つめていたね。
あなたに気持ちが
ないのは………
よく分かったから。
佳奈子もそれを
知らせたかったの?
友達にも反対される
恋なんてしたくない。
もう諦めるよ。
あなたはあたしに
いつでも優しかったね。
人に優しく―――…って
何度も聞いたことあるよ｡
でもそれはね
人を傷付ける態度でも
あるんだよ………?
あたしも先輩みたいに
友信に大事って…
そう思われたかったな。
大事な先輩が傷付いてる｡だからあたしのところに
真相を確かめにきた。
そんなに大事なんだね…?
そしてあなたは………
あなたから気持ちを
離そうとしてるあたしを黙って見送った。
だから…ばいばい。
※21話へ続く
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