僕の前にいるあの子は、今とても輝いてみえる・・・。
中学3年のバレンタインデーのことだ。自分で言うのもなんだが、僕はたくさんの女の子からチョコレートをもらった。
話たこともない2年の後輩、B組の清花・未帆・夏生の3人組、幼なじみの風菜、そして学校のマドンナ奈留美、その他10名程度・・・・。
僕はチョコレートが嫌いなわけではない。むしろ好きな方だ。だが、こけだけたくさんのチョコレート(手作りで念が入ったものは特に)を食べるのは一苦労だった。あげくの果てに、ほとんどはチョコレートを1つも貰えなかった悠基いきとなった。
でも、未帆・風菜・奈留美からのチョコレートは食べるのが苦にはならなかった。未帆は僕の彼女だし、普通に喜んで食べた。
風菜は幼なじみだから食べないわけにはいかなかった。小さいころから知ってるし、嫌いなわけではないので、まあ美味しく食べられた。最後に奈留美だ。僕の周りの男どもは、みんな自分が奈留美から貰うんだ!と、はしゃいでいた。そのなかで、奈留美のチョコレートを受け取り、勝ち誇った気分で、未帆という彼女がいながらはしゃいでいた男どもに自慢し、食べた。
そのころの僕は、“彼女”というものにあこがれを抱いていた。そんなとき、未帆に告白され、嫌いじゃないし、かわいい方だしまあ付き合ってもいいか、という軽い気持ちで付き合い始めた。だから、決して未帆のことが好きなわけではなかった。
2年前のこれら出来事を、今、ものすごく後悔している・・・・。
あの秘密の告白も・・・・・。