佐竹[まさか地球出身者に先天的な《炎上系》が出るとはなぁ...まいったな]
佐竹が少し驚いている青をチラリと見て苦笑いする
サクラ[先天的ってことは、生まれつきこんな強力な漣を体に溜めてたってこと!?]
サクラは驚きを隠せなかった
佐竹が言ったこととあまりに矛盾していたからだ。
『漣はアルマニスクにしか存在しない物質だ』
なのに地球出身の青は生まれつき漣を持っていたことになる
佐竹[このケースは珍しいけど、どうやら青の両親のどっちかが、あるいは片方がアルマニスク人とゆうことになるなぁ]
佐竹以外のみんなが動揺する、
とくに青とサクラ
サクラ[でっ、でも青のお母さんはバリバリの地球出身でしょ!!お父さんは...]
クーロン[???
どうかしたの?サクラ]
サクラが口を閉じる。少しうつむいて、
ザックも頭を傾げ。
その謎は青に向けられた、
青[ん?なんだよお前ら]
青は自分を見ているザックとクーロンにビックリしている
そんなことは関係ないと言わんばかりにザックとクーロンが青に近寄る
青[親父か?俺が十歳の時に失踪したらしいぞ、よく知らんけどな!!]
青がワハハと笑い飛ばしたが、サクラはキッと顔を上げて青に強烈なビンタを食らわした
サクラ[っ..!自分のお父さんでしょ!!!?
なんでそんなに笑って話すの!?
悲しくないのぉ...?]
青の両肩を持ち、大きく揺らすサクラの顔は涙でグシャグシャだった
青[なぁ〜んでお前が泣くんだよ!!
ハハハハ、わっかんね..]
バシッ
またビンタ
サクラ[...私だったら悲しくなる]
が、青はまだ笑っている。
そして
青[悲しいのなんてよ!十歳の時に、全部置いてきたし]
佐竹[・・・]
佐竹はそれを止めようとはしなかった。どこか、悲しそうな感じでそれを見ている
クーロン[気付かなかった...、いつもふざけてるから]
クーロンが隣にいるザックにだけ聞こえるくらいの声でつぶやく。
ザック[あぁ。でもな親父がいないのは
あいつだけじゃねぇと俺は思う。特別あつかいされたくなかったんだろ]
笑い飛ばす青、
しかし、内心では
とても寂しかったに違いない。