じじぃ、、 〔六歳〕

ホッチ  2006-12-27投稿
閲覧数[1355] 良い投票[0] 悪い投票[0]

数日ほどまえからか、朝起きようとさすれど体共がいうことを聞いてくれぬ、、。

胸の刺すような痛みもつられやってくる。

三十分程苦しみは続き、徐々にではあるが動かせるようになる。
自分のふがいなさを嘆く 廃車寸前である、、。

起き上がると少年が心配そうに、目で訴えかけてくる。
冷や汗を掻きながらも笑顔で答え、溜っている洗濯物を始末する。

外に干しては凍ると考え、室内へ、、。

テレビを灯し、日々のわずかな情報を得一服する。

『ポタッ、、、』

背中に冷たい感触を感じ、真上を向くと。
先程干したランニングから水が一滴、、二滴、、。

脱水機も壊れたか、、思い返せばどれ程の長い期間私のため働いてくれたであろう、、感謝の言葉もない。

他のやつらも皆歳をとり、ガタが来始めている、、。
私が逝くときは是非御一緒したいものだ。

灰が落ち、煙草の火を消す、、。

『パパ、、、』

、、パパ?、、どこからだ、、。

『パパ、、』

また聞こえた、声がした方を向くと少年、、。
確にソファーの少年が囁いている。

理解は出来ないが、少年の言葉に気持が誇ろむ。

彼は喋れたのだ、、それだけのことだが歓喜した。
しかし、、結局彼が口にしたのはそれのみであった、、。

彼が声を発した見返りに、二度と私の体が鏡に映ることはなくなった、、。

暮れまで二日を残す、太陽も顔を覗かすことない
クモの勢力増す、暗い日の出来事、、、

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 ホッチ 」さんの小説

もっと見る

ホラーの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ