いつからだろう。私がこんなにも、だらしなくなってしまったのは。男の人に依存してしまったのは。 愛なんてなくても、よかった。抱かれるだけで十分だった。 私は、見た目がいい訳ではない。かなり太っている。だから、いつもメールで知り合った男達は、一度抱いたらメールしてこない。元から、恋愛感情なんてない。だからなんとも思わない。それが私の中での当たり前だった。 あの日も、それが前提だった。その日に会った男は、他の男達に比べて慣れなれしかった。私は、気にしなかった。その男は、ちょっと身長が低くて、筋肉質な感じだった。私は、いつもの様に笑顔で男の話に応じた。その後、ホテルで、抱かれたのだが、今までの男達とは違い、私が喜ぶ様に、優しく、すごくよかった事を今でも思い出す。 彼は、私を抱いた後、 「かなちゃんは、俺に抱かれてる時、俺の名前呼ばないんだね。」って彼は、言った。その時、私は彼の名前を覚えていなかった。 「うん。私、名前呼ばないんだ。」って、私は、こたえた。私は、名前を覚えていても呼ばなかっただろう。他の男の名前を言いそうで恐いから。 私はその日、初めての体験をした。私が服を着替えた後、彼が抱き締めてきたのだった。初めての温もりの中、私は驚きと心地よさに包まれていたのだった。 彼は、私から手を放した後、また来週会おうと私に言うのであった。 彼は、私にとっての初めての、2回目の約束をした男となった。 また、来週、彼に会えるのかと思うと、なぜか私の胸は、熱くなるのだった。