コンコンコン
異変に気付いたのか部屋に先輩が入ってきた
「何だこの猫は?」
「それよりも猫が喋るんです」
あわててその猫を見せる
「ニャー(誰この人?)」
「猫が喋る訳ないだろーそれよりもこの猫何とかしろよ。ここで飼うなよ」そう言って先輩は出ていった
つまり僕にしか猫の言葉は聞こえないらしい…
何でこんな能力が?
それよりも早くこの猫何とかしないと
そうここは僕の職場の寮の訳で動物は飼ってはいけない
「やだぁまだ帰りたくない」
「まだ遊んでない」
2匹の猫が駄々をこねる
仕方ないここは親猫に説得して貰おう
僕は親猫にここで飼ってはいけないことを説明する
何とか親猫は分かってくれたみたいだ
2匹の子猫に「帰りますよー」と親猫は言った
僕はドアでお別れしようとしたら一匹の子猫がグイグイと僕のズボンを引っ張ってくる
どうやら最後まで見送って欲しいみたいだ
「仕方ないなぁ」と僕は着いていく
道の途中に小さな池堀りがある
2匹はそれを見つけると
ザブーン
と勢いよく水の中に飛び込んだ
「ほらほら遊んでないで帰るよ」と僕が言うと
2匹の猫は水の中で歌ったり、アッカンベーみたいな顔をしたり明らかに僕をおちょっくってる
だが子猫なだけあって何だかそれが可愛いく見えた
「仕方ない少しだけだからね」
「やったぁ」
「わ〜い」
そして水をかけあってるとさっきとは違う先輩が「何してんの?」と近付いてきた
取りあえず僕は事情を説明すると
「早く返してこいよ」と言って去っていった
そういえばだいぶ時間が経ったなぁ
「もうそろそろおうちに帰ろうね」
2匹の猫は最初はふざけてさっきと同じようにおちょっくっていたが分かってくれたのか悲しそうな顔をしている
「今度は外で会ったら遊んであげるから」そう言って2匹の猫に両手で抱き締めた
「うん…それなら今度は飼い主の家に遊びにおいでよ」
2匹は僕の腕から離れて親猫と一緒にフェンスの上を飛び越えて姿を消した…
あれ?そういえば何で飼い主いるのにここに来たの…
(おしまい)