朝。 いつもとは違う、静かな朝だ。 「…沢子?」 呼び掛けてから気がついた。 沢子はもういないのだ。 「朝食作らないと…。」 情けない事だが、沢子と一緒に住み始めてからは、自分で朝食を作った事なんてめったに無かった。 起きれば、コーヒーとトーストが出来ている。という状態だった。 「お礼の一言くらい言っておけばよかったな。」 失ってから気付くものがたくさんある。 よく聞く言葉だが、今、身に染みてわかった。
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