勇は戸惑いながらこれからどうするのか考えていた。
『このままここでじっとしていても何も始まらない。とにかく8日以内に一匹殺らないと死ぬみたいだし、取りあえず外の様子を見に行くとするか。』
勇は立上がりドアの前まできたその時。
「コト!」
何か音がした。振り返って見ると床にバタフライナイフと携帯電話が落ちていた。
『これで闘えって事か。〔オニ〕ってやっぱり鬼の事なのかなぁ?』
勇は赤い肌で角が生えていて虎模様のパンツを履いて金棒を持っている鬼を想像した。
『いずれにしろ化け物である可能性は高そうだな。それはそうとこの携帯は何だ?』
勇は携帯の電源を入れると。画面に出て来たのは時刻と日にちここまでは普通だが画面の下の方には『1日目』と書いてありそして『殺した鬼の数:0』と書いてあった。
『さっき説明文に常識は通用しないって書いてあったな。確かにそうだ。会社名も無いしそれに電池を入れる所も電池マークもねぇ。』
「ガチャ」
勇は部屋の外へと出た。ホテルの様に廊下に沿ってドアがいくつも並んでいる。勇は自分が今居た部屋を見てみると。
245 鬼神勇 様と書いてある。
『ホテルとかマンションみたいだな。』
隣りの部屋にも名札が貼ってある。 244 秋山由美 様と書いてある。
しかも廊下にはこの部屋に向かって血の滲んだ跡が続いている。
『闘って怪我でもしたのか?もしそうなら先客って事になるな。』
勇はこの部屋に入ってみる事にした。