こたつに座る私に驚き、立ちすくんでいると、、徐にそのじじぃが。
『もう、いいかね?』
言葉を聞き、理解するのに暫しの時間を要した、、。
恐らく私を迎えにきたのであろう、それにしても自分が呼びに来るとは、、複雑な心境だ。
少年はこの老いぼれに少しは愛しさをもってくれただろうか、、。
息子かも判らぬ少年は微笑み手を降る。
『あぁ、、もう十分楽しめたよ。
これから私はどうなるのかね?』
背中を見せたままじじぃは口を開く。
、、何もせんでいい。
この場で芯の傷が癒えるまで居るがいい。
思い残してること、まだあるはずだろう?
その声と供にじじぃは消え、、また少年と二人とり残される。
変わったことと言えば、外に出れなくなった。
不思議に腹は減らず、体の痛みもなくなっていた。
これが死か?
想像と余りにもかけ離れていたので、想わず失笑している。
朝になりいつものよう未来ある声が響き、夜の寒さが嘘のように暖かさが辺りを包み。
私は窓を開け意味のない歯磨きをしながら、町の住人達に手を降る、、。
癒える日はいつくるのか、、溶けていく雪は答えてくれない。