[さて!!次どこ行く?]
先程の街を出て一時間くらい･･･
今いるところはだだっ広い大草原。即席で作られた道が延々と続いていてみてるだけで気が滅入りそうだった
[･････ねぇ、もうさっきの店でお金なくなっちゃったんだけどな〜!!]
ｸｰﾛﾝがみんなに聞こえるようにわざとらしく言うと
背後からｻﾞｯｸが飛びかかってきた
[んなケチケチすんなよ!のんびぃり行こうぜ〜]
ｻﾞｯｸはさっきからずっとこんな感じだ
みんなにちょっかいだして回っている
[ケチケチすんなって言われても、お金自体がないんだよ･････]
脳天気なｻﾞｯｸとは対照的にｸｰﾛﾝはカラッポになった小袋を憂うつそうにポケットにしまう
[まぁなんとかなるだろ〜。だからもっとのんびり行かね？]
ヤッパリおかしい
ｻﾞｯｸはさっきから【のんびり行こうぜ】しか言わない
何かあるのかと最初に疑ったのは
[さっきからうるさいんだけど!!なんかあるわけ？]
ｻｸﾗがキレながら聞くと、ｻﾞｯｸは鼻歌を歌い ｻｸﾗの問いを流した
[･････････カッチーン]
ドス ドゴン バキッ
ぎゃぁあ
[･･････。痛い]
ｻﾞｯｸの顔面は今や見る影もない
ｻｸﾗはまだ手をボキボキいわせながらｻﾞｯｸを睨みつける
[だから、なんにも隠してねぇよ!!]
慌てて逃げるｻﾞｯｸをｻｸﾗが追いかけ回す
と、ﾚｲﾝが思い出したようにｻｸﾗに話しかけてきた
[ねぇｻｸﾗ.あんなバカはほっといてさぁー。ﾚｲﾝ行きたいとこあるんだよね]
ｻﾞｯｸはその隙に、カラッポの小袋を見つめているｸｰﾛﾝの後ろに隠れた
[【ナミラのキャラバン】!!あそこの人達優しくてさぁ!ここから近いはずだし行こうよ!!]
ｻｸﾗは少し考えてウンと頷く、ﾚｲﾝは大喜びだ。青もそれに大賛成と言っている、しかしｻﾞｯｸは
[なっ、ナミラのキャラバン?!!ムリムリ!!俺行かねーぞ!!]
かなり否定的だ、なぜそんなに嫌がるのかｻｸﾗには分からなかった
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