褐色の化け物は全裸の女の下半身の死体を貪っている。
「ｳﾏｲ・・・ｳﾏｲｿﾞｫ！！ｺﾉﾊｺﾞﾀｴ、ｶｵﾘ、ｱｼﾞ、ｻｲｺｳﾀﾞ！！グチョグチョ・・・ﾓﾓﾉﾂｷﾞﾊ、ﾑﾈﾆｸﾀﾞ」
常識は通用しない。この光景はまさにその通りだ。
「パァァン」
化け物の食事を邪魔するかの様に突如銃声が響いた。 化け物から数メートル離れた場所にライフルを構えた男が立っている。
「パン！パン！」
今度は二発とも命中したが鋼の様に硬い外皮がダメージを消している。
今度は化け物が男に飛び掛かる。
「わぁあぁぁ！！！」
そして男を押さえ付けて鋭い爪で止どめを刺す。
「やめろ！！やめて・・・」
「ﾆﾝｹﾞﾝ、ｵﾄｺ、ﾏｽﾞｲﾔﾂﾒ、ﾆﾝｹﾞﾝ、ｵﾚｦﾐﾃﾆｹﾞﾙ、ﾜﾒｸ、ｺｳｹﾞｷｽﾙ、ﾐﾆｸｲ、ｺﾛｼﾃﾔﾙ、ｺﾛｼﾃﾔﾙ！！」
「コンコン」
「・・・・」
返事は返って来ない。
「コンコン」
「・・・・」
もう一度ノックしたが返事は返って来ない。
『何だよ誰もいないのか？ったくこんな時によぉ。』
返事はなかったが勇はこの部屋に入った。
「ガチャ」
部屋は明かりが付いて無く暗くてよく見え無い。
『真っ暗だなぁ。やっぱり誰もいないのか？取りあえず電気点けるか。スイッチはど・・・」
「動くな！！」
「！？」
廊下の光が首もとの銀色の刃に反射する。
冷たい何かが触れる感覚。
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