「私も、智幸のこと・・・・好きなのに・・・」
真帆、ションボリした様子で歩き出す。
〜次の日(登校中)〜
<は〜ぁっ、どぉしよう。宮下さんと智幸が両思いになったら(心の声>
<宮下さん可愛いし・・・はぁ・・・・勝てっこないよなぁ・・・>
> ドンッ <
「うぁっ?!!!!」
誰かに背中を叩かれて転びそうになる真帆。
「よっ!どぉした?元気なくないか?」
悠平が真帆に話しかける。
「べつに・・・・なんにも・・・」
真帆が歩き出す。
「おいっ!まてよ!!真帆っ」
〜学校(教室)〜
真帆、自分の席(窓側)に座って、窓のほうをじっと見ている。
「あれ〜ぇっ?どぉした?真帆」
亜矢香が真帆の前の席(亜矢香の席ではない)に座る。
「いや・・・・何にもないよ・・・」
「え〜?絶対なんかあるでしょ〜?元気ないし」
真帆、黙り込む。
「ねぇ・・・・いってみなよ・ネ?」
「・・・・・うん」
〜休み時間(屋上にて)〜
「そっかー。それは元気なくすよね」
「うん」
「でもさー、それはそれで、いいんじゃないの?」
「えっ?」
真帆、驚いた様子で亜矢香の顔を見る。
「いや・ね。ライバルがいたって、いいじゃんってこと」
「どぉゆうこと?」
「うーんと、ライバルがいるってことは、その人と両思いになることがむ
ずかしくなるってことでしょ?」
「うん」
亜矢香、屋上の壁にもたれる。
「でもね、難しくなるほど”自分の方に振り向かせてやる!”って気持ち
が、大きくなるでしょ?」
「うん・・・確かに」
「だから、ライバルがいることで、もっとがんばれるんじゃない?」
「あっ・・・そぉだね」
「恋愛を楽しまなきゃ・ネ!」
「うん!」
「ちょっと元気出たかも・・・」
「そぉ?良かった」
真帆、屋上の壁にもたれる。
「ところでさ・・・」
「ん?」
「真帆は、智幸を好きになった理由ってあるの?」
「えっ・・・・それは・・・・・」
+3話目終わりです+