<保健の授業>
「え〜・・・―――。つまり、出血で血を流しすぎると・・・―――」
「うっ・・・・っ・・・」
私の名前は、斉藤 絵里 14歳の中2です。
私の唯一苦手な物は、「血」です・・・。だから、保健の授業は苦手。
「はっ、、、早く終わってよ〜っ・・・(小声)」
キ〜ン コ〜ン カ〜ン コ〜ン
「起立っ、礼っ」
学級委員長が号令をかける。
「は〜ぁ・・・やっと、おわったぁ・・・」
「あっ!大丈夫だった??」
このコは、友達の、阿立 美久ちゃん。
「いや〜っ・・・全然だめ・・・手に力入んないよ〜っ・・・」
「あはは・・・今日もでたもんね”血”の話」
「あ〜っ!!!言わないで〜!!思い出しちゃう!!」
「あはは・・・ゴメン」
「なんだよ〜、今日もか?」
この人は、浅居 陽太。クラスメイト。
「ってか、次の時間理科でカエルの解剖だってさ〜」
「えっ?!!嘘ぉ〜っ・・・」
「ははっ、嘘に決まってんだろ!そんな昔の授業やんないって」
「うっ、嘘つかないでよ!!!!」
「だまされる方がわるいね〜」
と、言って理科室に行ってしまった陽太。
「なんなんだろうね・・・アイツ」
「さぁ?わかんない。しょうがないよ馬鹿だもん!」
<下校>
「お〜い、絵里。帰っぞー」
「あっ!うん」
<下校中>
「しっかし、ホントに”血”ダメなんだな・・・」
「うん・・・そぉなんだよ」
「何で?」
「わかんない・・・知らないけど、キライになってた」
「ふ〜ん」
「あっ!猫だぁ!」
絵里、猫に近寄る。
「わ〜ぁ、かわいーぃ。野良猫かな?」
「そぉなんじゃねぇの?首輪してねぇし」
「かわいいな〜ぁ」
猫をなでる絵里。
「猫見てってと・・・和むなぁ・・・」
「!」
「何?」
「陽太って、そんなこと言うんだなぁって思って」
「言うよ。猫かわいいから」
陽太も猫をなでる。
「だよね〜ぇ。かわいい猫」
ぎゅっ・・・(何かを踏む音)
「ギニャ〜ァッ!!!!!!!!!!!!」
ガリッ
「っ・・・痛っ・・・」
猫、絵里に尻尾を踏まれて逃げていく。
「だっ、大丈夫?」
陽太の腕に猫の引っかき傷が見える。
「あぁ・・・うん」
「!」