『27歳、恋愛二の次はダメですか?』
その日、私は親友のジュンと楽しく休日を過ごしていた。私もジュンも27。周りの友人は続々と結婚していく。私もジュンも彼氏ナシ。でも仕事は順調だし、お互いに趣味もあるし、「恋愛が全てではないよね。」なんて二人でつぶやく。そんな感じ。
でもジュンは本当は違うんじゃないかな。まだ別れた彼氏が好きみたい。ジュン達は付き合いも長かったし、未練が残るのはよくわかる。私の大切な親友。幸せになってほしい。
「みや!これすごい可愛いよー!」
ジュンが私を手招きする。女友達がいるってすごく楽しいって思える。
「うんうん。ジュンに合いそうだね。試着したら?」
「そうしようかな。すいませーん!試着いいですか?」
ジュンはベージュのワンピースをヒラヒラさせてフィッティングへ入って行った。
ジュンは私と違ってスラッと背が高く、細くてキリッとしたカッコイイ女。
一方、私はチビでムチムチでボヤッとしたタイプ。モデル体型のジュンがうらやましい。
フィッティング内のジュンの様子を気にしながら、私は自分好みのシャツやスカートをチラチラと見ていた。
お店の外は天気が良くて、カップルが手をつないで歩いてたり、家族連れとか犬と一緒とか。女二人はあまりいないみたいだけど、みんなそれぞれ幸せそうだからいいよね。
そんな風に私は思った。