「わかった。ありがとう、パパ。」
私は、パパにハグして頬に軽くキスをした。
「じゃ、友達のとこまで送ってやるよ。」
「いや、いいよ。また戻らなきゃいけなくなるし。せっかく長い時間かけてここまできたんだから行って。向こうにバス停あったから、私はそれに乗ってもどるから。」
私はそう言って笑って見せた。
パパは交通費だと言って、200ドル私に持たせた。私は、それを受取りトランクから私分の荷物だけ下ろした。
途中で二人も戻ってきた。パパが事情を彼女に話した。彼女は、大袈裟に驚いて見せて「気を付けて行ってらっしゃい。楽しんできて。」と笑った。
私には、彼女がとても喜んでいるように見えた。
車が出るのを見送る。パパはクラクションを1回鳴らした。遠くへ、どんどん遠く走っていき、やがて見えなくなった。
自分が選らんだ道なのに、また違う寂しさが沸き上がってきた。
このくらいまだ耐えらる。心の中でそう自分に言って、荷物を持ち上げ、MOTELに向かった。