夜中一時をまわったくらいだろうか…。
「ジョージ!ジョージ!!」
悲鳴を押し潰したような声で俺の名前を呼ぶのと、ドアをなんども叩く音が聞こえた。
「ジョージ!ジョージ!!」
やっとベットから体を引きはがし、ドアを開きにいった。
ドアを開いた瞬間、サラが部屋に飛び込んできて、一目散にシャワールームに入っていった。
俺は、開ききっていない目でシャワールームの方をぼぉっと見た。
数十分たってシャワールームからサラの声がした。
「ジョージ。」
シャワールームに近づいた。
すると、スライド式のドアを少しだけ開け、サラが恥ずかしそうにしていた。
誘ってるのか、こいつは…。
そんな事を思いながら「何。」と聞いた。
「タオル貸して欲しいんだけど…。」
俺は、ソファにつんであるタオルを一枚とってわたした。
「俺、あっちにいるから。」
ベットの横にある電気スタンドの下からタバコをつかむ。一本くわえ、火をつけた。
こんな夜中にシャワー浴びにくるなんて…。
肺にたくわえた煙を一気にはき出す。あたりが白くなった。
サラがシャワールームから出てきた。