夜、不安になると
私は星を捜す。
東京の空は夜でも明るい。
それでも必死になって私は星を捜す。
目を懲らせば星は見つかる。
それはそこに星がちゃんとあるから。
色んなものに邪魔をされ、
見えなくなっているだけだから。
私の根本的な部分も、
今は見えないだけ。
そう信じたいから。
実際そうだから、
私は星をさがす。
自分を見つけるために…
私はホストに恋をした。
三年付き添った相手より、夢をくれるホストに目が向いた。
自分を擁護する言い方をするならば、
彼氏の身勝手さにほとほと愛想がつきていたから。
ホストはお金と引き換えに、私に偽りの笑顔をくれた。
それが本物ではないとわかりながらも、
私は夜の世界に酔いしれた。
自分を必要としてくれる人間がいることに喜びを感じた。
彼氏に嘘をつき、
可能な時間はすべて
ホストと過ごすことにした。
きっとそこから私の環境は変わっていった。
星を捜しだしたのも同じ時期。