この学校にきてから授業というものがとても長く感じるようになった。
中学の時は休み時間なんてただの苦痛な時間だと思っていたが、今は違う。一分…いや一秒でも早くあいつらと終わってほしい。こんな気持ちは高校になってからだった。
「はやくおわんねぇかな」
ふと隣の席の朝日とが目があい、話しかけようと瞬間。
「そーんなに俺の授業がつまらんか相沢ぁ」
その時の先生の感情の喜怒哀楽は明らかに怒としか説明できなかった。
「〜〜〜!!〜」
先生の長い説教が始まった。
思うのだがなぜ大人は説教が長いのだろう。
何回を同じ話しをして意味のない例えをつくりまた初めにもどる。このくらいの事例ならば「授業は真面目にききましょう。」これだけでことが足りる。
「〜〜〜!!」
長い。
「〜〜〜!↓」
まだ続くのかよ……
「そうであってだから授業というも」
「先生!!」
クラス全員が口を揃えて叫んだ。なぜ叫んだかははすぐにわかった。
「あと10秒でチャイムがなります。」
そう授業などに集中しないやつはよく自分のクラスの時計が何秒を針で指した時にチャイムが鳴ることを知っているからだ。……なので多分このクラス全員が一分前くらいからカウントダウンをしていたのだろう。
「ぬぅ……週直の人、号令を」
「きりーつ、きょうつけ〜れ〜」
「ありがとうございました!!!!」
まるで先生を威嚇するような挨拶のボリュームだった。
「修平くん大丈夫だった?」
「ん、ああ大丈夫だよ。それにしても相変わらずあの先生は説教がなげぇよなぁ!」
「そうだよね。何回も同じ話しばっかで聞いてておもしろかったよ。」
「ははっ!聞く方の身になってくれよ。」
「あははっ!私は授業はいつも真剣に聞いてるもん。」
「はいはいそうですかぁ」
キーンコーンカーンコー
「げっ!もうかよ」
また退屈な授業の始まり……多分高校にきてから学校には勉強をしにきたのではなく、友達に逢いにきてるんだと思う。
こうしてチャイムがなってから自分の席に急いでもどる。こんな風な当たり前のことがなんだかとっても大切なことなような気がした。
……もうあんな辛い思いはしなくていいんだ。
中学のあの頃みたいに……
でも幸せな時が多いほど不安になる。いつか壊れてしまうんじゃないかと…
不安になるんだ。