呪人形 一章「発起」-?

無有  2007-01-28投稿
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ピロリロリロ
不意に携帯に着信が入った
時刻は午前二時過ぎ、オレは明日の期末テストの為に徹夜をしていた。
「チッ、こんな時間にマヂ誰だよ」
集中しているところに水を差されたので、やや半ギレ状態で携帯を見ると、そこには知らない番号が。
「もしも〜し?誰よ?」
問い掛けに返事はない。
数秒後通話が切られる。
「ハァ!?イタ電かょ!」
オレは机に向き直るとやりかけの数学のテキストを睨む。

数分後

ピロリロリロ
再び着信が入った。
ナンバーは先程と同じ。
「もしもし?」

「……」
また無言である。
「オイ、テメェ誰かシラネェケド…!」
プツッ
切られた。
「………!」
もう我慢できない。
進級できるかどうかの瀬戸際でのイタ電+徹夜の眠気+社会への不満が一気に爆発した。
テス勉は一時中断、このクソ野郎に何か言ってやらないと気が済まない。

携帯の着信履歴を開き、そのナンバーに発信する。
接続音の後、発信が開始された。

トゥルルルルルル……
カチャッ

「オイコラ、テメェさっきから何調子コイてんのょ?名前と住所言えゃ」
一瞬の沈黙が流れた後、
「ウフフフフ……キミはもうすぐ死ぬ」

オレは一瞬その意味を理解できず固まった。

………………(゜д゜)ポカーン

ハァ?(゜д゜#)

サイコさんか!?サイコさんなのか!?
心に触れてはいけない人物なのか!?

「オイ、害児テメェ何キメェこと言ってんのよ?誰にイタ電したかわかってんのかょ」

……………………

再び訪れる沈黙、そして、
「……サ ヨ ウ ナ ラ」

ガシャーーン!!!

窓ガラスの割れる音がした。

「…………て……は……」
携帯の向こう側で相手が何か言っているが聞き取れない。

家中の食器が割れ、電球が砕けている。
オレの心臓の思わぬチキンっぷりに腰が抜けて動けない。




音が止んだ。

オレはまだガクガクしてる膝を抑えて部屋の扉を開けた。
「ザケンナ、どこの三流オカルトだよ…!」



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