[ｻｸﾗ･･･!!]
ピリッと
電波のようなものが頭を刺激する
[なんだ?今の声]
頭をボリボリ掻いて珍しく考え込む
《青ｰｰｰｰ助けｰｰｰてｰｰｰｰ》
[っつｰｰ!!]
今度はハッキリ聞こえたが、代償のように激痛が襲う
ｻｸﾗの声だと確信した
切羽詰まった、助けて。の声
[････あっちか!!]
確証ではない、
ただなにか大きな力が自分を呼んでいるような気がした
[今行く!!]
今までヒマだったことも頭にはない
今はｻｸﾗだ!!
『生贄は･････お前じゃない』
そう男はいいながらも腕を離そうとはしない
[あたしが生贄じゃないなら離してよ!!ﾚｲﾝはどこなの?!]
叫んだ。
しかし男はｻｸﾗの話が聞こえないようだった
『!!!!!』
どぉぉん･･!
地響き
それと同時に
[ｻｸﾗから･･はなれろぉおお!!!]
青だ、
青が男に飛びかかる
『お前は･･･』
ずぅうん
青がｻｸﾗと男の間に落ちる
男はとっさに避けたようだ
ｻｸﾗは男から解放され、掴まれていた腕をさすっている
[大丈夫か?!]
さっと立ち上がり、第一にｻｸﾗの心配をする青
[うん････それよりも]
『谷口 青か。』
男がこちらを見ている
青も、臨戦態勢だ
手袋をした手をグーにして構えた
『俺の名は【青純】。リトルブルーの意志を継ぐもの、谷口 青。生贄となれ』
[なんだと･･･?]
青の目の色が変わる
しかし男はそれ以上何も言わず、ゆっくりと歩いてくる
[やるってことか]
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