普通の男。
慌ただしく仕事に追われる日々。
そんな時、偶然公園で一人の女性に出会った。
彼女は毎日、公園のベンチに座っていた。
そこで彼女に会い、話をするようになった。
会うたびに縮まる二人の距離。
彼は、彼女に恋をした。
ある昼下がり。
彼は、彼女を夕食に招いた。そして、一晩を共にした。
次の日。
彼女は公園に来なかった。次の日も、また次の日も…。
いくら待っても彼女はあらわれなかった。
彼は必死で彼女の居場所を探しだした。
彼女は一人で家にいた。
病気だった。
“あなたを愛してる。だから、もう私に会わないと約束して…。”
彼は、彼女の言葉を受け入れられず苦悩した。
しかし、彼は最期に彼女に“愛してる”と告げ、もう会うことはなかった………。
*****エンドロール*****
「行こうか。」
「うん。」
ジョージが先に席を立った。エンドロールが終わり、映像が流れた。
小さいお墓の前にたたずむ男。墓石には、彼女の名前が刻まれていた。
映画館を出た。
「寒い。」
「あぁ。」
もう夕方近くなっていた。少し気温も下がったようだ。