2日目 0:32
「死後の世界かぁ。」
勇は自分の部屋に戻っていた。そしてどうしようもない現実に打ちのめされていた。
『よく考えればわかる事なのによぉ・・・腹に電動ノコギリが刺されて死なないはずはないしな・・・畜生が・・・もっと生きたかったのに・・・』
勇は泣いた。
ただただ涙を流して泣いた。
ドンドン!! ドンドン!!
勇はドアをたたく音で目を覚ました。いつの間にか寝てしまったらしい。
「誰か!助けて下さい!誰かいませんか?」
外で誰か助けを求めているようだ。 勇は一瞬ためらったがドアを開けて助けを求めている人を部屋に入れた。
「ハァ・・・ハァ・・・ありがとう・・・」
助けられた人物は学ランを着ていた年は勇と同じ位の少年だった。しかも頭に怪我を負っている。
「お前大丈夫か?頭怪我してるぞ!!」
勇が聞いた。
「頭の・・・怪我は・・・大丈夫だ・・・それより・・がく・・」
息が上がっていてよく聞こえ無い。
「何?よく聞こえない。」
「来る・・・お・・が・・・オニが来る・・・」
「オニ!?何だよ!?一体どうゆう事」
コンコン・・・
ドアをノックする音が聞こえる。
「誰だよこんな時に!!」
勇はドアを開けようとした。
「だめだ・・・アイツだ・・・オニだ。」
怪我をした少年は勇の前に立ち塞がった。
「何言ってんだよ!!化け物が御丁寧にノック何てする訳ねぇだろ。」
ドンドン!!ドンドン!!
「オニだ・・・殺される開けちゃだめだ!!」
少年は完全にパニックに陥っている。
「落ち着けよ!!オニな訳ないだろ。もしオニならノックなんかしないでドアを突きやぶ・・」
だがその時、2人は何か大きな力に突き飛ばされた。