「…なんで……？」
夕日が柔らかく光だし、二人を照らした。
「……私が…そんな人に会ったら、もう絶対離れられないと思うし……。あんな風に言える強さは…私にはないと思った…。」
ジョージは黙って聞いていた。
こんな事を話すなんて……、少しおかしな気分だ。
「……ごめん。こんな事いきなりジョージに話すなんて……。」
自分がおかしくなって、少し笑った。
うまく笑えなくて頬が歪んだ気がした…。
「……いや、俺はかまわない。…それに、そういう話は嫌いじゃないし…。」
私は自分の足元を見た。それから、ジョージの方を見た。
「…変わってるって言われない？」
ジョージが笑う。
「……どうだろう。俺の周りは変わってる奴が多いから、…そいつらにくらべれば、だいぶましな方だと思ってる。」
笑った。さっきより自然に笑えた。
「なんか…似合わない。」「失礼だな。」
穏やかな気分になった。
「…サラは、探してる途中なんだな。まだ、これからだ…。」
私は、黙ってその言葉を噛み締めた。
“これから”が待ち遠しくも、怖かった……。
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