[楽しそうやんか!!ウチもいきたいなぁ〜]
まただ
後ろから嫌な予感がちかずいてくる
[ぁんだよ!俺の任務だからお前はいけねぇんだ!!]
手をバッと広げて。その少女を威嚇する
しかし、そんな事も気にしていない様子で少女は首を傾げて無邪気に笑った
[ええやんか!!アクやん、ウチも連れてってぇな]
[はぁっ!!?]
アクスアが自身のコートに付いていたフードを取る
フードの下の素顔は怒りに満ちている
[っざけんな!!お前みたいなガキんちょがいって何出来んだぁ?!俺の邪魔ぐれぇしかできねぇだろーが!この能無し娘!!]
イライラしたのか
元々こんな性格なのか・・・
大人気なく怒鳴ったアクスアを少女はキョトンとして見上げている
[あ〜。それやったらさ、敵の邪魔も出来るってことやでな?]
行きかけたところに再び言葉を浴びせられる
アクスアはまた怒鳴りそうになったが
さすがに抑え、静かに言った
[これぁ遊びじゃねぇ、アブない。死にたいのか?]
ちらと振り向きながらフードをかぶる
その横顔は戦士の顔だった
しかし少女はアクスアに歩み寄り、トンと軽く地を蹴ると
アクスアの背中に飛び乗った
[ウチのチカラがあったらそんなん関係ないし!あとさ、一回会ってみたいねん]
アクスアは少女の言葉を遮り、言った
[谷口・・・青か?]
少女は首をガクガクと縦に振って笑っている
[あいつとウチな、なんかおんなじ匂いすんねん。おんなじ地球人やからかしらんけど]
意味深に声をはばかって呟く
アクスアにはその意味は分かっていた
二人だけの秘密とゆうやつだ
[シルルは地球好きなのかよ]
シルルと呼ばれた少女はうん!!と元気よく答えた
しかし、そのあとに
[あ!!ウチの名前シルルちゃうのに!]
と ブスッと膨れてアクスアの頭をポカポカと可愛らしく殴った
[わぁってら!!【田中 美青】(みせい)だろ!!!]
呆れたようにアクスアが大声を張り上げて、また怒鳴る
美青は嬉しそうに、そうそう。と切り返した