『漣爆連鎖』
すぅっ と男が手を青の方に向ける
その手には髪の色と同じ漆黒の手袋みたいなものがはめられていた
[・・・・・?]
何にも起きない
[なんだよ!!はったりかよ!]
ふっ、と体の力を抜き
同時に油断が青の心の隅に生まれた・・
『甘いな』
男は鼻であざ笑う
その行為に青とサクラが疑問に首を傾げた
その瞬間!!
どっ・・ばぁあああああん!!!!!!!
[うわぁああ!!!]
小さな光が地面から湧き出たかと思うと、信じられないほどの衝撃波と共に
熱気が・・
いわゆる大爆発が起こった
[ぐっ・・・!がは・・・]
爆発で大きく吹き飛ばされた青は
一回二回と地面に叩きつけられた
[大丈夫?青、]
恐る恐る声をかけるサクラ
しかし、すぐに立ち上がり。男を睨む
『油断するなよ?これは遊びじゃない。殺しはしないが』
そう忠告されると青は心の奥からムカついてじだんだふんだ
[ぶっ飛ばす!!]
だっ と地面を蹴り、あっという間に男の懐へ入り込む
[でゃぁっ!]
どすっ
鈍い音がした
青の拳が男のみぞおちにめり込む
『ぐっふ・・・・・・青・・・』
仮面の下から血がしたたっている
それは青の攻撃が効いているとゆう証拠だった
[ふん!!]
腕をうならせて青が男のみぞおちにもう一発くりだそうとする
が
がしっ
[あんたが谷口 青?弱いねんなぁ]
何かに腕を掴まれている感覚
そして、背後から聞こえる幼い声
[誰だ・・・おまえ]
振り返り、その幼い声の主を見つめる
それは、自分と同じ背丈の、気が強そうな少女だった
[ウチは田中 美青、こっちやったらシルルって呼ばれてるねんけどなー]