学校に着いた時は、もうチャイムが鳴りそうな時間だった。
「走ろっかぁ」
少し面倒臭そうな顔で、私に言う。
それに頷き、そうだね-……と急いで階段を駆け上がる。
これが私の朝の風景
平凡な日常
「じゃあ、また部活でねっ桜夢!」
「うんっまた後でね!」
彩とは、2つ組が離れてる。
私が1組で彩が4組 。
でも同じ小学校だったし、行き帰りの方向も部活も一緒だから仲が良いんだ。
私は彩に手を振り、彩も私に手を振りかえした事を確認してから
足早に1組へと急いだ。
私に声を掛けようとした人の存在にも気付かずに…………
ただ、教室へ向かって行ったのだ。