ー出会い[始発]ー
中2の6月だった。あたし達の出会いは……
学校で昼休み,男友達のアキラとかっこいい男子について話していた。
「A組の日高,サッカー部のキーパーなんだけど,まじかっこいいぜ」
どうやらその日高という男はアキラの友達らしい。なんかやたらとアキラが日高って人を勧めるもんだから,気になって見に行くことにした。
「ね,どの人?日高くんって…」
あたしはアキラに聞く。
「アイツいるかなぁ……あ!いたいた。あれだよ,あの背が高くて窓のとこにいるやつ」
アキラが指をさすところに目をやると…
長身で,いかにも中学生らしい短い髪。目は結構大きめでサッカー部だからか肌が少し黒い。顔は…まさにあたしの好みだったんだ。
なんてゆうか…うん,一目惚れってやつかなぁ。
こんなかっこいい人がこの学校にいたなんて…気付かなかったよ。
あ,ちなみにあたしの学校はまぁまぁのレベルの私立中学。いわゆる高校までのエスカレーター式ってやつね。
で,話戻すけど……日高くんに惚れてしまったあたしはアキラに頼んだ。
「ね!アキラ。あたし日高くんに惚れたみたい!!協力してっ!」
「え,まじ?早っ!会って3秒でもう好きかよ」
アキラは笑ったけど,あたしはほんとに本気だった。
でも…この時好きにならなければ良かったと,あたしはあとになってすごく後悔をすることになる。
人を愛することは,単純だけど残酷で…とても切ない