〜Stliker〜哀編(32)

焼き魚  2007-02-04投稿
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龍雅(く…くそ!!なんでこんなに敵が多いんだ!!)

龍雅の操るストライカー『ディア=パノス』は千を越えるジゴクワグマの大群に取り囲まれ、必死の攻防を繰り広げていた。
ディア=パノスの関節の所々から火花が吹き出ている。
龍雅は素早く右手でコンソールを弾き機体情報を表示させた。

龍雅(少しづつではあるがジェネレーターの稼動量が低下している…)

龍雅は激しい操縦を繰り返すディア=パノスの反応が鈍くなってきていることを敏感に感じていた。
しかし、敵は待ってはくれない。ワンパターンの戦法ではあるが群れを成したジゴクワグマのしつこいまでの突進攻撃は着実にディア=パノスを追い込んでいる。
ディア=パノスはアサルトガンで足を中心に狙いを定め、敵の動きを封じているが敵の数が多いため少しづつではあるが取り囲まれている円の半径が小さくなってきている。

龍雅(…ここは一先ず引いて体勢を立て直そう!!)

ディア=パノスはバーニアを全開にし一気に上空へ舞い上がった。ところが……数体のジゴクワグマが協力して一体のジゴクワグマをディア=パノス目掛けて投げ付けて来た!!

龍雅(な!!何だと!!!!!!?)

バキャアアアア!!!

ディア=パノスは敵の捨て身の攻撃をモロに喰らい、撃墜されてしまった。

その頃、綾香とゲンは砦の中に入り薄暗い通路を歩いていた。先頭に立ち松明を持っていた綾香は不安げにこう切り出した。

綾香「ねぇ…アタシらどこに向かってんの?」

ゲン「この奥の部屋が目的地じゃ」

すると突然目の前に行き止まりの壁が現れた。綾香はなにも無いことに腹を立てた。

綾香「おい!!どこが目的地なんだよ!!行き止まりなんですけど!!?」

ゲンは冷静に答えた。

ゲン「壁の右下の隅に石があるじゃろ??それを 下に思いっきり押し込んでくれ!!」

綾香はいわれた通りに力一杯に石を押し込んだ。

ゴゴゴゴゴゴ!!

なんと行き止まりの壁が開き、奥には薄暗い中に巨大モニターや大型コンピューターが置いてある。稼動音が聞こえるので現在も稼動してると思われる。

ゲンは早速奥へ向かい、作業に取り掛かった。
綾香は後ろで覗きこんでいた。すると、

ドカアアアン!!

砦の外から爆発音がした。



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