ドカアアアアアン!!
砦の外でなにやら爆発音がした。
そして何かが倒壊する音も同時に聞こえた。
綾香とゲンは周囲を見回した。
綾香「ねぇ!!今の音、何なんだよ?」
ゲン「分からん!!どっかその辺に窓があるといいんじゃが…。」
綾香は辺りを見回すとその部屋に唯一ある小窓へと走って行った。
窓から外の状況が見える保証は無いがとりあえず窓を覗き込む。
するとそこにははっきりとはわからないが黒い何かが火器のような物で何かを破壊していた。
そのさきは巨大パラボナアンテナがある方向だ。
綾香にはそれが何をしているのかを予想することは容易だった。
すぐにゲンを呼び寄せる。
綾香「ちょ!!やばいやばい!!あれやばいって!アンテナ破壊してるって!!」
ゲンは同様し窓を覗き込んだ。そしてゲンは黒い物が何であるかが分かった。
ゲン「…ダークフィアー…。そ…そんな馬鹿な…。」
ゲンは腰を抜かすようにその場に崩れた。
漆黒のストライカー『ダークフィアー』のパイロットは砦に向かって語りかけてきた。
パイロット「我々の計画を水の泡にする行為は止めて下さい。抵抗しても無駄なことだとわからないのですか?」
ダークフィアーはハの字型のライフルを綾香らのいる方向に向けてきた。
「そこまでだ…。バルト・ガイラー少佐」
ダークフィアーの後ろには光学迷彩で姿を消していた金色の機体『ストック&ペイ』が現れた。右手にはショットガンが構えられている。
ダークフィアーはガイラーが操縦していた。
ガイラー「これはこれは…誰かと思えばロイ・コリンズ大佐。先の戦いではよくお世話になりました。あの時は本当に…」
ロイ「貴様の目的は何だ?峰崎中佐が辞めた後から不穏な情報は察知していた。」
ガイラー「私はただ『革命教団』の世界回帰のサイクルを実行に移してるだけです。それに私には今は『ダークフィアー』の力があります。」
ガイラーはこう続けた。
ガイラー「私に銃を向けるとは…いい度胸だ…。」