しかし俺は目の前の光景に、すぐにドアを閉めることができず立ったまま動けなかった。
二人の女が絡み合っていたのだ。
よくみると一人は美紀のクラスメイト。
もう一人は見たことのない女ですごい巨乳でユサユサと揺れていた。。
はっとわれにかえりあわててドアを閉めた。
美紀を起こして聞くと二人は飲みすぎたので泊まったと言う。
なんか不思議な感覚に陥り美紀に話していいものかどうか悩んだ。
一眠りして昼頃みんなで遅い朝食をとった。
沈黙が続いてはいたが彼が話し出した。
俺達は愛し合っていると。
けっしてレズではないと。
彼が女だというのは今朝見ているからわかっているのだが、
やはり、どこから見てもきれいな顔立ちをした男に見える。
見ると胸が膨らんでいない。
あのふくよかな胸はどうしたのか気になった。
聞くと、さらしで強く締め付けてあるらしい。
ホルモン注射をしていて、声も男の声に近くなり髭も濃くなったそうだ。
ただ胸が小さくならないのが悩みらしい。
世の中の貧乳チャン達が聞いたら憤慨するだろう。
美紀もすこし驚いた様子だったが二人の真剣な話に耳を傾けていた。
身体は女でも心は男なのだ。
だから女しか愛せないと。
世の中いろんな愛があるのだなと思った。
後で聞いた話では彼女は学校をやめ彼と自殺未遂をしてしまったらしい。
あの日以来、彼女とは付き合いが少なくなったみたいだ。
何が二人を追い詰めたのかもっと話を聞いてあげればよかったと美紀は後悔をしていた。