寝静まる頃に

タカ  2007-02-07投稿
閲覧数[534] 良い投票[0] 悪い投票[0]

お気に入りのコートを着て、もらい物のマフラーを巻いて、タバコと財布、それと携帯をズボンのポケットにいれる。テレビを消して、部屋の明かりを消す。不必要な合鍵でガギをしめる。


ただのカッコつけで吸い始めたタバコに火をつけて、フラフラ歩き出す。午前二時、皆が寝静まる頃に。

           公園、滑り台、砂場、ブランコ。       コンビニ、立ち読み、缶コーヒー。
踏切、橋の上、川沿い、道路の白線の上、信号待ち。
静かな住宅街、ちょっとした坂道、素敵な建物、君の家。
まだ明かりが付いている君の部屋。
君はまだそこにいるのか分からないけど。多分いないのは知ってるし分かってる。

帰ろう、同じ道を通って。戻ろう、2人の時間だった頃に。


家に戻るとすでに新聞がポストに配達されていた。夜は明け、また朝がきた。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 タカ 」さんの小説

もっと見る

ノンジャンルの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ