シンが覗き込みながら言う。
「あれって本気?酔っぱらってたせいなら、もう2度とそぃつに会わないで。俺も……忘れるし。」
完全に誤解してる。
それでもすべてを受け入れようとしてくれてるーー
恥ずかしがってる場合じゃないな。
ちゃんと伝えたい気持ちがあるから。
「違くてっ…。」
必死に顔を上げてシンを見つめる。
「あれ……一人言みたぃなもんなの……シンを想ってーーー。」
口にしたら尚更恥ずかしい。
シンはポカンと口を開けて私を見た。
少ししてから、上目遣いで言う。
「ほんとに?」
コクンと頷くと、笑顔が咲いた。
「じゃあ……証明して?」
いたずらっこの顔で見つめてくるシン。
「ど、どうやって?」
「今、もう一度言って?」
「えっ!」
カァっと顔が熱くなる。
今真っ赤だろぅな。
目の前には無垢な笑顔。
恥ずかしいけどーー断れるわけない。
それに決めたんだ。
もう我慢やごまかしはやめるって。
ちゃんと言葉で、態度で、素直な気持ちを伝えるんだって。
「シンーーーーあぃ……っっっ!?」
言いかけた唇を、シンの唇が塞いだ。