藍と初めて話したのは
去年修学旅行の行動班が一緒になった時だった…
クラスでもまぁまぁ可愛く性格や勉強が出来る彼女は男女問わず人気者だった。
俺はそういう事には特には興味はなくて趣味の音楽をただヘッドフォンで聞くだけで高校生活を充実させていた。
去年の修学旅行の班ぎめの時もなかのいい卓也と駿となれたので女子なんかはどうでも良いと思ってみんなが決めているなかで隅で音楽を聞いていた……。
いつのまにか目を閉じて聴き入っていたらしい。
卓也や駿が俺に話しかけていたらしく……
ばしっ!!!!
おもいっきり背中を叩かれ気付いた。
「ってーな…。何??」
「智也さぁー卓也様に感謝するんだなっ!!」
「はっ?」
「たっくんが女子1番人気な所をGetしたんだよ智ちゃん」
「ふーん…。」
「ほらカカリギメ!!こないとこっちで適当に決めるから」
「わかったよ…あともうちょいで行く」
行く気なんかないけれどねっと心のなかで毒づきながらまた自分の世界に戻る
卓也も駿もわかっている
長い付き合いの友人はいい。
そんな事を思っていると
横から声が聞こえた。
仕方がなくヘッドフォンを外して相手を見た
これが初めて藍と向き合った瞬間である。
「今は音楽を聞いている時間ではないでしょう?
三浦君。」
何を言ってるんだ。
この子は…少々カチンとしながら
「わーったよ。」
とだけ言ってまたヘッドフォンを耳に戻した
「あのね!!人の話しをきくときはそんな態度ではいけないと思うの!!
ほらっこんな大音量で」
と言いながら俺からヘッドフォンを取り上げた。
「なにしてっ!!」
「あれ…この曲アゲハの新曲でしょ!!」思わぬ発言に驚く…。
「えっ…しってんの!?アゲハ!!鮎川!!」
「知ってるもなにも大好きだもの!!」
意外だとおもった。彼女の印象とは掛け離れている。
「メンバーの兼が1番スキだわ!」
「俺はギターのヤマサン!!」
「あっ!わかるわかる!!でも今回の新曲は結構ヤマサン活躍してないよね」