「おや、吸血鬼さん、久しぶりですなぁ。お元気でしたか。」
『いや、貧血気味。』
「えっ、なぜ?」
『だってね、やっぱ飲むなら可愛い女の子の血が飲みたいじゃん。でも最近の女の子達はファンデーションやらマスカラやら塗りたくって…お前が化物かよみたいな。たまに可愛い子見つけても、鼻が油でテカってたりすると血を吸う気も失せるし。だから病院から輸血用の血をもらって空腹をしのいでます。』
「大変ですな。うちはカミさんが、人間みたいに可愛いものが着たいとか言って、包帯の代わりにフリルで体を巻いてるんです。まったく呆れますよ。」
〔あらぁ〜ミイラさん。奥様のオシャレしたいって気持ちは大切にしてあげなきゃ☆〕
「おや魔女さん。しばらく見ないうちにずいぶんとカラフルになりましたなぁ。」
〔うふっ。このワンピ可愛いでしょ?髪も縱ロールにしたの☆似合う?〕
『あと1000歳若かったらぜひ血を吸わせていただきたいね。』
〔んもぉ〜吸血鬼さんてばお上手ね♪〕
(後編へ続く)